暗号資産カードは、還元率の高さだけで選ぶと家計の損失につながり得ます。 BTC・ETH・XRP・BNBなどは価格が大きく下がることがあり、受け取ったときの円相当額を維持できる保証はありません。金融庁なども価格急落による損失を注意点に挙げています。金融庁ほかの注意喚起

すでに暗号資産を持つ人にとって、支払いに使えることや、還元で少額ずつ受け取れることには用途があります。ただし、生活費や近く使うお金を暗号資産へ移し、高還元で取り返す前提では選ばないでください。本記事では、日本の円払いクレカと海外の暗号資産決済サービスを、資金と還元の動きから比較します。

価格が半分なら、還元の価値も半分になる

以下は実在カードの条件・値動きの予測ではない説明用の例です。10万円の買い物で、受取時に3,000円相当の暗号資産を得て、その後に保有した場合を考えます。

受取後の円建て価格の変化 還元資産の円相当額 10万円の支払いに対する割合
変化なし 3,000円 3.0%
30%下落 2,100円 2.1%
50%下落 1,500円 1.5%
80%下落 600円 0.6%

「受取時の還元額 × 受取後の価格比率」で計算し、手数料・年会費・税金は含めていません。価格が下がっても、クレジットカードの請求額10万円は減りません。 年会費や売却費用があれば、差し引きで残る価値はさらに少なくなります。

もう一つ、支払い用として先に10万円相当の値動きのある暗号資産を保有し、決済前に50%下落したと仮定すると、残る価値は5万円です。こちらは還元の目減りではなく、用意した資金そのものの5万円の損失です。すべてのカードがこの資金保有を必要とするわけではありません。円の後払いで暗号資産を受け取るカードとは、負うリスクの範囲が違います。

6ブランドは「円で払って貯める」「保有資産を使う」で分かれる

表は2026年9月8日に確認した主な条件です。入会キャンペーン、リボ払いの加算、運用利回りは通常還元に含めていません。海外サービスの日本からの新規申込可否は、下の「日本で申し込めるか」の節も確認してください。

画面が狭い場合、比較表は横にスクロールできます。

商品・比較するプラン 支払い資金と受け取るもの 主な費用・還元条件 下落・価値の注意点
SBI VISAクリプトカード・スタンダード 円で後払い。BTC・ETH・XRPから1種類 通常0.5%。初年度無料、次年度1,650円。年10万円利用で翌年度無料 受取資産の円価格が下がる。売却時の円回収額は固定されない
Binance Japan Card 円で後払い。BNBを受取 通常1.6%。初年度無料、次年度1,650円。年10万円利用で翌年度無料 BNBの値下がりで、受取時の1.6%相当を維持できない
bitFlyer Credit Card・スタンダード 円で後払い。BTCを受取 通常0.5%、年会費無料 BTCの値下がりと売却費用で円換算額が減る
Tria・Signature 暗号資産をカード残高へ変換。Season 3の還元はUSDT 公表条件は月1,000米ドルまで4.5%、超過部分1%。年間会員費・外貨決済等の費用あり 資金の変換前の値動き、USDTの連動価格・円相場、受取申請に注意
KAST・Standard(K Card) ステーブルコイン等を入金。USD建て還元 年間会員費0米ドル。1.5%は月2,000米ドルまでが対象 円高や保管先のリスク。USD表示を銀行のドル預金と同じと考えない
RedotPay・Virtual/任意のPro 保有暗号資産等を決済に使う。Proの還元は支払用USDs 通常Virtual発行10米ドル。月額Proは発行料1回免除。Pro月12.90米ドル/年129米ドル、対象スマホ決済3%・月18 USDsまで 資金の値動きに加え、USDsは30日失効・出金不可

国内3カードの通常条件はSBIBinance JapanbitFlyer。海外3サービスはTriaのSeason 3KASTの会員規約RedotPayの発行費Proの条件を参照しています。これらの率は同じ価値の現金還元を表していません。

SBI・Binance Japan・bitFlyerは、受取銘柄と口座で選び分ける

Binance Japan Card(JCB)の券面
Binance Japan Card(JCB)
bitFlyer Credit Card(スタンダード)の券面
bitFlyer Credit Card(スタンダード)
画像出典:Binance Japan Card(JCB) 公式サイトbitFlyer Credit Card(スタンダード) 公式サイト

SBI VISAクリプトカードは、SBI VCトレードとアプラスの提携カードです。必要なのはVCTRADEサービスの口座で、BITPOINTサービスの口座と同じには扱われません。スタンダードは月間対象利用合計200円につき1ポイントを得て、選択した暗号資産へ自動交換します。交換には前日の午前6時59分59秒時点の販売価格が使われるため、「1ポイント1円相当で交換」と「売って1円戻る」は別です。SBIの交換・口座条件

Binance Japan Cardは、ライフカードが発行するJCBのクレジットカードです。保有暗号資産で請求を払うカードではありません。 通常1.6%は基本分0.8%とBinance特典0.8%の合計で、BNBが翌月中旬に入金されます。年会費、ETC、キャッシング、リボ・分割手数料などは還元対象外です。Binance Japanの公式FAQ対象外取引の案内

bitFlyerのスタンダードはアプラス発行のMastercardで、年会費をかけずにBTCを受け取りたい人の比較対象です。アプラスポイントから毎月下旬頃の換算レートでBTCへ自動交換されます。有効期限がないことは、価格が下がらないことを意味しません。 売却時には利用経路の手数料や売買価格差も確認します。bitFlyerの商品・交換条件

同じ0.5%のSBIとbitFlyerなら、欲しい銘柄、使っている口座、翌年の年会費条件が選び分けになります。Binanceの1.6%を選ぶ場合も、BNBで受け取ることへの納得が先です。値上がりの期待を還元に足して、通常の円相当ポイントより必ず有利とは評価しません。

Triaは月間上限と、実際に受け取れる時期を分けて見る

Triaの2026年6月1日発表のSeason 3では、Signatureは月1,000米ドルまで4.5%、超過部分は1%。Virtualは月100米ドルまで1.5%・超過0.5%、Premiumは月2,000米ドルまで6%・超過1%とされています。Season 3の公表条件

Signatureの対象利用が月1,000米ドルなら還元の計算額は45米ドル。月3,000米ドルなら 1,000 × 4.5% + 2,000 × 1% = 65米ドル で、利用額全体に対して約2.17%です。これは会費・手数料控除前の計算で、受取や円での利益を保証する数字ではありません。

確認した公式料金画面は、年額でVirtualが20米ドル(取り消し線付き25米ドル)、Signatureが87米ドル(同109米ドル)、Premiumが200米ドル(同250米ドル)でした。割引の終了・更新価格は確定できていません。同画面はTria FX手数料0%とVisa FX手数料1%を併記し、別のFAQでは入金時の変換・ネットワーク等にProvider Feeが生じ得ると説明しています。「手数料0%」だけを見て費用をゼロにしないでください。 料金画面Provider Fee

受取にも手続きがあります。9月1日の公式発表では、1月31日〜5月31日分の還元をArbitrum上のUSDTで受け取るため、アプリ内での申請が必要とされました。期限は9月6日23時59分UTC、日本時間9月7日8時59分で、この記事の確認時点では終了しています。 これからの利用分の受取日をこの例から推測せず、対象期間ごとの案内を確認します。該当回の受取案内

なお、一般FAQには「上限なし」との記述が残りますが、Season 3の告知と9月の案内は上限を明示しています。8月の上限2倍施策も8月31日UTCで終了し、通常条件へ戻るとされています。本記事は対象を明記したSeason 3の公表条件を用い、FAQの上限なしや過去の期間特典を継続条件として採用しません。一般FAQ8月施策の終了条件

広告:Triaの招待リンク
Triaの申込画面を開く(招待コード:JRIAS80597)
招待特典の有無・適用条件は申込画面で確認してください。

KASTは現行のUSD還元と、円決済の費用を比べる

KASTの現行Standardは年会費0米ドル、USD建ての1.5%還元で、KAST Pointsの付与はありません。公式案内は、還元を受け取る操作の後、次の買い物へ充当する流れを説明しています。現行商品ページ受取・使用の流れ

ただし、9月1日更新の料金・特典表では、1.5%の対象は月2,000米ドルまでです。超過分にも同じ率が付くとは扱いません。申込時には対象外取引と、自分に適用される条件を確認してください。料金・特典表会員規約3.2

9月1日更新の料金表では、非USD決済の為替手数料は0.5〜1.75%、25米ドル未満の非USD取引には0.10米ドルの小額手数料があります。Standardの実物カードには40米ドルの配送料、一部地域ではバーチャルカードにも2米ドルの発行料があります。現行料金表

還元対象枠内の1,000米ドル相当の買い物で、為替手数料だけを引く仮定なら、1.5%の15米ドルに対し、0.5%の費用なら10米ドルが残り、1.75%なら差し引き2.50米ドルのマイナスです。ここに入金・出金等の費用や円相場の変動は含みません。少なくとも、表示の1.5%を日本円決済の純還元率としては使えません。

RedotPayの3%は、有料Proと30日の利用期限が条件

RedotPay Virtual Card(公式アプリ表示)の券面
RedotPay Virtual Card(公式アプリ表示)
画像出典:RedotPay Virtual Card(公式アプリ表示) 公式サイト公式アプリ表示を無加工で掲載。左側の黒い券面がVirtual Cardです。

RedotPayの通常Virtualは発行10米ドル。料金表には暗号資産変換1%、非基準通貨決済1.2%があるため、保有資産を日本円の買い物へ使う費用を先に確認します。通常カード全体に一律の継続還元率は今回確認できていません。発行費料金表

Proの3%はApple Pay・Google Payでの対象決済に限り、月18 USDsが上限です。USDsは現金やUSDTではなく、将来のカード支払いに使う残高で、出金・送金できず30日で失効します。 Proには月12.90米ドルまたは年129米ドルの会費がかかります。月会員はVirtualの発行費10米ドル、年会員は実物カードの発行費100米ドルが一度免除されるため、該当する発行費を会費へ重ねて計上しません。Proの公式条件

月600米ドルの対象利用で18 USDsに達し、全額を期限内に使えても、月会費を引くと5.10米ドル相当です。決済費用等はさらに別にかかります。暗号資産を使う用途が先にある人には比較対象ですが、3%を得るためだけに会費を払い、不要な買い物を増やす判断にはつながりません。

USDTやUSD表示でも、円での元本は保証されない

BTCなどの値動きと、米ドルへの連動を目指すステーブルコインのリスクは分けて考えます。USDTやUSDCも「円で安全に置いておけるお金」ではありません。 Circleは第三者市場でのUSDCの1米ドル価格を保証しておらず、Tetherも政府保証や預金保険のないこと、償還などが停止・遅延し得ることを規約で説明しています。USDC規約Tether規約

仮に1,000米ドル相当の価値が保たれても、為替が1米ドル150円から120円へ動くと、円換算は15万円から12万円へ減ります。ドルの価値が同じでも、円の生活費としては3万円分減る計算です。これは説明用の為替シナリオで、予測や実績ではありません。

これとは別に、ステーブルコインが連動先価格から外れることを「デペッグ」と呼び、換金や償還が難しくなるリスクがあります。さらに、預け先の破綻・出金停止は相場の値下がりとは別の問題です。KASTも、画面上の残高はUSDの銀行預金ではなく、暗号資産相当の債務を表し、保有するデジタル資産はFDIC保険の対象ではないと明記しています。KASTの商品ページ末尾の説明

日本で申し込めるかと、店で使えるかは別に確認する

国内のSBI・Binance Japan・bitFlyerには、口座の本人確認と発行会社の審査があります。SBIはVCTRADE、BinanceはBinance Japan、bitFlyerはbitFlyerの口座が必要です。国内向け商品でも、口座開設だけでカード発行が決まるわけではありません。

Triaは日本の本人確認書類を公式リストに掲載していますが、新規発行できる国は申込画面の居住国選択で確認する案内です。RedotPayの発行制限国リストに日本は載っていません。KASTも申込時の国選択で提供可否を確認する方式です。この調査では、海外3サービスが日本居住者全員に新規発行されることや、各プランが必ず提供されることまでは確認していません。 Triaの書類一覧申込案内RedotPayの制限国KASTの提供地域確認

世界の加盟店で使えるという表示だけから、日本居住者が申し込めるとは判断できません。カードを比較するときは、まず日本の居住情報で対象になることと、希望する決済に使えることを確認します。

税金と記録の手間まで含め、通常カードを使い続ける選択と比べる

国税庁は、暗号資産の売却・使用で生じる利益について、事業所得などに付随する場合を除き原則として雑所得に区分すると説明しています。円へ出金しなければ税金を考えなくてよい、とはいえません。 暗号資産を売却・使用する段階で、取得原価と処分時の価額を確認できる記録が必要です。決済額すべてが利益になるわけではなく、個別のステーブルコインや特典残高の税務を、この一般説明だけで確定することもできません。国税庁の案内FAQの1-1・1-2

選ぶ順序は、還元率よりも次の点です。

  • 円の生活費を減らしたい人:通常の円相当ポイントが貯まるカードを基準にする。暗号資産の値上がりを節約額に足さない。
  • 円で払いつつ暗号資産を受け取りたい人:SBI・Binance Japan・bitFlyerで、銘柄、口座、年会費条件を比較。受取後に下落しても請求額は変わらないことを前提にする。
  • すでに持つ暗号資産を支払いに使いたい人:Tria・KAST・RedotPayで、変換前後の資金、手数料、日本の提供可否、受取期限を確認。還元だけを理由に保有資金を増やさない。

実際に使える金額で比べる方法はポイントの円相当額の考え方、通常カードの比較例はリクルートカードと通常1%カードの差へ。価格下落で生活に必要なお金が足りなくなる使い方を避けることが、高い還元率を追うより先です。

最初の1枚、どれを選ぶ?

楽天カード・三井住友カード(NL)・Olive・JCB CARD W/S・エポスカード・ライフカード。年会費無料の7候補から、申込条件といつもの買い物で選びます。

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公式の出典・確認日

AIを使用して作成し、公式情報と計算例を照合しています。計算例は本文に記載した条件・仮定に基づく概算です。編集・検証方針 · 運営について · この記事の訂正を依頼する